病理組織検査
内視鏡検査や手術などで病変部より採取された組織材料を肉眼および顕微鏡的に検査します。
診断のできる形(標本)にするまでに多くの操作過程(固定→切出し包埋→薄切→染色)を必要とします。診断の補助や治療方針決定のため必要に応じて特殊染色や免疫組織化学染色を行います。
作製した標本を病理医が顕微鏡で観察し、疾病の良・悪の判定や病変の本態、広がりを解析して診断を行い臨床側へ報告します。
細胞診検査
体外に排出された検体(喀痰、尿、乳汁など)あるいは病変部より採取された細胞(擦過、穿刺吸引および洗浄液)に含まれる細胞を染色鏡検し、悪性細胞の有無や病因を検索する検査です。
また、細胞以外にもウイルス感染の有無や炎症など治療に役立つ情報を臨床側へ報告します。
術中迅速組織(細胞)検査
手術前に診断が困難なもの、転移の確認、切除範囲を決める場合などに行われる検査です。
摘出された組織を凍結し、-20℃位の機械内で約5~7μmの厚さに薄切し短時間で染色を行います。病理医が診断し、検体提出から20分以内に執刀医へ迅速に報告します。
細胞診検体を用いて実施することもあります。
病理解剖
患者さまの亡くなられた後、病因と病変の状態を調べ臨床診断をさらに正確にするために、ご遺族の承諾を得てご遺体を観察し病理組織検査を実施します。