MRI検査とは
MRIとは、Magnetic Resonance Imaging(磁気共鳴画像)の略で、非常に強い磁石と電波を利用して、人体の様々な断面を撮像する検査です。
利点
・放射線を用いないため、被ばくはありません
・造影剤を使用せず血管を描出することができます
・組織の質的診断に有効です
欠点
・検査時間が長い(部位や目的によって20~60分程度かかります)
・大きな音がする(工事現場のような大きい音が鳴り続けます)
・狭い空間の中に入る(撮影部位が機械の中心にきます)
当院のMRI検査
当院には、3.0テスラMRI装置があり、装置の特徴としては、音(振動)が小さく、空間が広い(71cm)構造となっています。
目的とする部位や患者さんの状態に合わして装置を使い分けることで、短時間で最適な画像取得が行えます。
非造影MR-Angiography(MRA)
非造影MR-Angiography(MRA)検査とは、MRI検査において、造影剤を使わずに、血管を画像にする検査です。この非造影MRA検査において戸畑共立病院は、キヤノンメディカルシステムズ株式会社と共同研究を行っており、常に最先端技術を患者様に提供できるように、医師、診療放射線技師が常に努力を行っています。
《国際学会にて発表》
右の写真は、2010年に、スウェーデンのストックホルムで開催されたISMRM(国際磁気共鳴医学会)において、発表した全身非造影MRAの画像になります。
新しい技術を世界に発信するために、毎年多くの学会に参加し戸畑共立病院から情報を発信しております。
MRI検査を受ける場合の注意事項
○体内に以下のものがある方は当院ではMRI検査が受けられません。
・心臓ペースメーカー、植込み型除細動器(条件付きMRI対応も含む)
・血糖測定器(FreeStyleリブレなど)
○体内に以下のものがある方は検査が受けられないことがあるため、あらかじめ医師・放射線技師等にお知らせください。
・人工内耳(磁石を含む)
・金属ステント(体内に留置して8週間以内の方)
・脳動脈クリップ、磁力調整式シャント、人工関節、その他金属類
・刺青、アートメイク(火傷や変色の恐れがあります)
・妊娠中、またはその可能性がある方
・狭いところが苦手(閉所恐怖症)な方
○以下のものは故障や検査に影響することがありますので、検査前に必ず取り外しておいてください。
・金属類(携帯電話、時計、ヘアピン、カギ、アクセサリー類など)
・磁気カード(キャッシュカード、クレジットカード、定期券など)
・その他(補聴器、義歯、カイロ、エレキバン、ベルト、アイメイク、カラーコンタクトなど)
腹部および造影検査を受ける場合の注意事項
○MRCP(胆嚢,胆管,膵臓)検査の場合には、検査前8時間の絶飲食となります。また、MRI用経口消化管造影剤を使用することがあるため、鉄過剰症 (ヘモクロマトーシスなど)の治療中ならび、鉄剤過敏症の患者さまは、医師にご相談ください。
○造影検査の場合には、検査前3~4時間の絶食となります。
○授乳中の方で造影検査を行った方は、検査後24時間の授乳を控えてください。可能ならば、造影検査前に搾乳を施行してください。