臨床工学科主体のチーム医療について

 当科はチーム医療に貢献できる組織作りを目指しています。その中で、特に医療安全活動に力を入れており、院内で4部門(RRT、RST、MACT、教育WG)にチームリーダーを配置し活動を行っています。

■RRT:院内救急対応チーム

 Rapid Response System(RRS)とは、救急対応システムを構築するために、患者が心停止・呼吸停止のような重篤な病態に陥ることを予見すること、迅速な対応の起動、患者病態の正確な評価・処置の施行などの体制を維持・発展させていくシステムです。Rapid Response Team(RRT)は、米国などでは、予期せぬ心肺停止を予防する目的で、心肺停止にいたる前に早期に介入を行う医療チームとなります。
 当院では、看護師や理学療法士を中心としたチームで構成されており、酸素投与や気管吸引など基本的な処置を行いつつ、集中治療室への入室の必要性などに関して評価を行っています。また、一次救命処置講習会やICLS講習会を定期開催し、院内の急変時対応の質の向上に努めています。

 ◎活動内容
・一次救命処置講習会の定期開催
・ICLS講習会の定期開催
・院内認定BLSインストラクターの育成
・RRTシミュレーションの定期開催
・ハリーコール事例検討

■RST:呼吸サポートチーム

 院内の人工呼吸及び酸素療法の安全と質の向上を目的に、医療安全委員会の管轄の下、多職種で呼吸療法の支援を行っています。Resperatory Support Team(RST)は、人工呼吸器を装着している患者が早期に人工呼吸器を外せるように、また呼吸ケアの質の向上のために医療スタッフをサポートするチームです。
 活動を安全サポート、診療サポート、教育活動に区分し、医師、看護師、理学療法士とともに多職種アプローチを実践しています。

 ◎活動内容
・安全サポート(酸素療法患者対象)
・診療サポート(人工呼吸器装着患者対象)
・院内誌RST TIMESの定期発行
・佐藤塾の定期開催
・人工呼吸器ハンズオンセミナーの定期開催

■MACT:モニタアラームコントロールチーム

 Monitor Alarm Control Team(MACT)は、モニタアラームに対して組織で適切に対処し事故防止に繋げていくチームです。
 当院は「適切なモニタアラーム対応を目的とした、アラームに対する意識向上のための仕組み」であるMACS(Monitor Alarm Control System)を掲げ、日々啓蒙活動を行っています。当院のMACTは、院内病棟のモニタアラームに対して適切に対処し、事故防止を牽引していく医療チームであり、MACSを構築するために日々活動を行っています。
 モニタアラームには、センサ外れ、設定不備などによるテクニカルな要因を含むアラームが大半を占めています。これらが増加することにより重大なアラームを放置し、患者の死亡事故に繋がる事例が多数発生している現状があります。このため、組織で対処していくことで事故防止につなげていくチーム活動が国内外で必要とされており、当院では2009年よりCEにて活動を開始し、2014年に医療安全管理委員会の下部組織となりました。

 ◎活動内容
・月に1回病棟の病棟ラウンド
・各病棟に対するミニレクチャーの開催
・MACTリンクスタッフミーティング開催
・日常点検表の提出
・使用者に対する教育
・電子カルテへの記載確認
・学術研鑽
・MACTレポートの定期発行

■教育ワーキングチーム

 医療現場で使用される医療機器は日々複雑化しています。安全に医療機器を使用してもらうために、医療安全管理委員会の組織として研修会の企画運営を行っています。臨床工学技士以外の医療従事者に対して医療機器の動作原理や操作方法、トラブル対応方法などの講習会を行っています。
 人工呼吸器などの生命維持管理装置においては、RSTと共同して個別に少数にて講習会を開催し安全使用に対する啓蒙活動を行っています。
 講習会開催以外にも医療機器に関する動画を作成し、院内ネットワークを利用したe-Learning化を図っています。いつでも医療機器の知識を振り返ることが可能な状態にしており、院内での受講率も100%を実現しています。