1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

年齢階級別退院患者数

年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 108 120 159 289 504 1014 1492 1415 577

本院の年代別患者構成は、10代までが3%、20代から50代が19%、60代以上が78%で、60代以上の高齢者の割合が最も多い。
なお、0から9歳までの患者数は10症例未満である。

診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)


内科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081xx99x00x 誤嚥性肺炎 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 184 18.03 20.83 30.43 86.54
060340xx03x00x 胆管(肝内外)結石、胆管炎 限局性腹腔膿瘍手術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 71 9.55 10.61 5.63 79.17
060020xx04x0xx 胃の悪性腫瘍 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術 手術・処置等2 なし 67 7.94 8.73 0 73.72
060050xx97x0xx 肝・肝内胆管の悪性腫瘍(続発性を含む。) その他の手術あり 手術・処置等2 なし 66 10.2 11.44 4.55 75.29
100380xxxxxxxx 体液量減少症 48 8.46 9.16 20.83 79.15

最も症例数が多いDPCは、誤嚥性肺炎で平均年齢は86歳と高齢だが、平均在院日数は全国平均より2.8日ほど短縮できている。
がん治療としては、胃がんのESD治療・肝臓がんの血管塞栓術治療が多く在院日数はそれぞれ全国平均より短縮できている。
また、誤嚥性肺炎と同様に胆管炎や脱水症は緊急入院の場合がほとんどであるが、平均在院日数は全国平均より短縮できている。


整形外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 股関節大腿近位骨折 人工骨頭挿入術 肩、股等 136 22.97 27.09 94.85 85.06
160690xx99xx0x 胸椎、腰椎以下骨折損傷(胸・腰髄損傷を含む。) 手術なし 定義副傷病 なし 92 12.65 19.94 82.61 82.93
160760xx97xx1x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 あり 61 9.54 9.82 18.03 74.57
160760xx97xx0x 前腕の骨折 手術あり 定義副傷病 なし 45 4.24 5.21 2.22 36.67
160980xx99x0xx 骨盤損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 35 12.54 19.97 88.57 79.69

最も症例数が多いDPCは、大腿骨頚部骨折の手術症例で平均年齢は85歳、平均在院日数は全国平均より4日ほど短縮できている。
他には腰椎圧迫骨折や骨盤損傷が多く在院日数はそれぞれ全国平均より7日ほど短縮できている。
前腕の骨折は、高齢者・若年者ともに多く、僅かではあるが平均在院日数は全国平均より短い。


放射線科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx9903xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 3あり 30 16.33 30.66 3.33 64.47
070040xx99x2xx 骨の悪性腫瘍(脊椎を除く。) 手術なし 手術・処置等2 2あり 29 20.72 23.73 31.03 66.72
130120xxxxx00x 血液疾患(その他) 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 27 3.78 10.09 0 63.59
03001xxx99x3xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 3あり 25 34.8 37.9 0 64.8
03001xxx99x2xx 頭頸部悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等2 2あり 22 20.09 34.36 0 67.59

本院の放射線科は、がん治療センターの名称で診療を行っている。また、がん治療は子細に分類されるため、分類毎の症例数は低い傾向がある。
最も症例数が多いDPCは肺がんの放射線治療と化学療法の併用症例で平均在院日数は全国平均より14日ほど短縮できている。
また、進行がんの治療数も多いことから骨転移の放射線治療症例が次に多く、平均在院日数は全国平均より3日ほど短縮できている。
他には、頭頸部腫瘍の放射線治療症例が多く、平均在院日数は放射線治療と化学療法の併用症例では3日、放射線治療のみの症例では14日ほど全国平均より短縮できている。


外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060335xx02000x 胆嚢水腫、胆嚢炎等 腹腔鏡下胆嚢摘出術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 48 6.42 7.4 2.08 62.65
060150xx03xxxx 虫垂炎 虫垂切除術 虫垂周囲膿瘍を伴わないもの等 23 5.3 5.56 0 34.48
060035xx01000x 結腸(虫垂を含む。)の悪性腫瘍 結腸切除術 全切除、亜全切除又は悪性腫瘍手術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 21 13.95 15.61 0 71.9
060040xx02x00x 直腸肛門(直腸S状部から肛門)の悪性腫瘍 肛門悪性腫瘍手術 切除等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 13 15.46 17.49 0 71.69
060020xx02x0xx 胃の悪性腫瘍 胃切除術 悪性腫瘍手術等 手術・処置等2 なし 12 15.42 17.27 8.33 72.42

本院は救急症例ならびにがん症例の治療に注力しており、
最も症例数が多いDPCは、胆管結石の手術症例で、平均在院日数は全国平均より1日ほど短縮できている。
他には虫垂炎も多く在院日数は全国平均より2日ほど短縮できている。
がん治療では、大腸がん・直腸がん・胃がんの順に摘出手術症例が多く、平均在院日数は全国平均より2日ほど短縮できている。


泌尿器科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110080xx9906xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 6あり 64 4.13 4.18 0 70.88
110070xx0200xx 膀胱腫瘍 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 49 6.43 7.31 0 76.73
110080xx99000x 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 34 2.47 10.52 0 70.79
110080xx9902xx 前立腺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 2あり 25 10.08 26.31 0 70.6
110310xx99xx0x 腎臓または尿路の感染症 手術なし 定義副傷病 なし 20 8.35 12.34 25 77.4

前立腺がんに関連する症例数が多く、最も症例数が多いDPCは、前立腺がんの密封小線源治療症例で、平均在院日数は全国平均と同様である。
また、前立腺がんのIMRTによる放射線治療症例も多く平均在院日数は全国平均より16日ほど短縮できている。
他には膀胱がんの内視鏡手術症例が多く平均在院日数は全国平均より1日ほど短縮できており、尿路感染での救急症例も多く平均在院日数は全国平均より4日ほど短縮できている。


脳神経外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010010xx99030x 脳腫瘍 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 3あり 定義副傷病 なし 95 9.57 9.6 37.89 68.96
010060×2990401 脳梗塞(脳卒中発症3日目以内、かつ、JCS10未満) 手術なし 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 4あり 定義副傷病 なし 発症前Rankin Scale 0、1又は2 24 14.83 16.38 25 70.67
160100xx99x00x 頭蓋・頭蓋内損傷 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 24 12.71 7.34 33.33 75.46
010230xx99x00x てんかん 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 17 9.06 6.32 5.88 58.29
010040x099x00x 非外傷性頭蓋内血腫(非外傷性硬膜下血腫以外)(JCS10未満) 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 15 23.73 19.1 66.67 70.6

最も症例数が多いDPCはサイバーナイフを用いた脳腫瘍の定位放射線治療症例で、平均在院日数は全国平均と同様である。
他には、急性期の脳梗塞のエダラボン投与症例、手術を伴わない頭蓋損傷症例が多く、平均在院日数は前者が全国平均より1日ほど短縮できており、
後者は全国平均より長期化している。


形成外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
070010xx010x0x 骨軟部の良性腫瘍(脊椎脊髄を除く。) 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術等 手術・処置等1 なし 定義副傷病 なし 15 3.67 5.8 0 61.07
160200xx0200xx 顔面損傷(口腔、咽頭損傷を含む。) 鼻骨骨折整復固定術等 手術・処置等1 なし 手術・処置等2 なし 5.6
100100xx97x1xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2 あり 51.26
100100xx97x0xx 糖尿病足病変 手術あり 手術・処置等2 なし 25.98
080011xx970xxx 急性膿皮症 手術あり 手術・処置等1 なし 17.95

最も症例数が多いDPCは、軟部腫瘍の摘出術症例で平均在院日数は全国平均より2日ほど短縮できている。
以下、顔面損傷、糖尿病に伴う皮膚潰瘍、皮膚膿瘍等の手術症例が多いが、それぞれ10症例未満である。


呼吸器外科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040040xx97x0xx 肺の悪性腫瘍 手術あり 手術・処置等2 なし 24 11.42 12.35 20.83 70.29
040200xx01x00x 気胸 肺切除術等 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 11 8 10.04 0 34.36
040200xx99x00x 気胸 手術なし 手術・処置等2 なし 定義副傷病 なし 9.14
040040xx9910xx 肺の悪性腫瘍 手術なし 手術・処置等1 あり 手術・処置等2 なし 3.59
080011xx99xxxx 急性膿皮症 手術なし 11.73

最も症例数が多いDPCは、肺がんの摘出術で平均在院日数は全国平均より1日ほど短縮できている。
次に、気胸の切除術症例が多く平均在院日数は全国平均より2日ほど短縮できている。
以下、手術を伴わない気胸、肺がんの検査、手術を伴わない肺膿瘍症例が多いが、それぞれ10症例未満である。


眼科


DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 2.85
020240xx97xxx0 硝子体疾患 手術あり 片眼 6.63
020160xx97xxx0 網膜剥離 手術あり 片眼 10.21
020130xxxxxxxx 原田病 16.52
020210xx97x0xx 網膜血管閉塞症 その他の手術あり 手術・処置等2 なし 7.32

白内障手術症例の退院患者数は、年間100症例以上であるが、公表対象とされていないため、
その他の症例は10症例未満のため、DPCコードならびに名称のみの表記となっている。

初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数

初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 73 16 22 45 1 7
大腸癌 28 15 29 15 64 1 7
乳癌 33 1 7
肺癌 22 11 31 87 1 7
肝癌 20 11 17 121 1 7

※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約

・本院のがん治療センターでは、他施設で初回治療後の進行がん症例を多く受け入れているため「再発」症例数が多い。
*厚生労働省の規定する分類では、初回治療後の症例は「再発」と表現される。
・胃癌症例ではステージⅠの初回治療症例が多く、内視鏡を用いた、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)、EMR(内視鏡的粘膜切除術)という術式を実施している。内視鏡適応外となった場合は外科的切除または放射線化学療法を実施している。
・大腸癌症例では、再発(初回治療後)症例が多く、がん治療センターでの放射線化学療法が主たる治療内容である。また、胃癌と同様に初回治療の場合、内視鏡治療ならびに外科的切除も実施している。
・乳癌症例では再発(初回治療後)症例に対するがん治療センターでの放射線化学療法が主たる治療内容であり、初回治療のステージⅠ・Ⅱの初発の外科切除症例もそれぞれ10症例未満であるが実施している。
・肺癌症例では再発(初回治療後)症例に対するがん治療センターでの放射線化学療法が主たる治療内容であり、初回治療のステージⅠでは外科的切除とは別に適応がある場合はサイバーナイフによる定位放射線治療のみでの治療も可能である。
・肝癌症例では再発(初回治療後)症例に対するがん治療センターでの放射線化学療法が主たる治療内容であり、初回治療では、外科的切除・血管塞栓術・ラジオ派焼灼術など様々な治療を実施している。

成人市中肺炎の重症度別患者数等

患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症
中等症 30 12.13 77.9
重症
超重症
不明

市中肺炎は、医療施設または医療環境と接触する機会が限られているか、まったくない人に発生する肺の感染症であり、多くの細菌、ウイルス、真菌が原因となる。
本院の状況として摂食機能評価や口腔ケアが高齢者の肺炎予防に有用であるという認識が地域に浸透してきたためか、入院患者が減少している傾向がある。
重症度別では、軽症・重症・超重症者は10症例未満であり中等症の症例数が最も多く、平均年齢・平均在院日数ともに重症度と比例して高く・長くなる傾向である。

脳梗塞の患者数等

発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 127 21.88 78.02 46.92
その他

脳梗塞急性期に対するtPA静注血栓溶解療法、悪性腫瘍を伴う脳卒中、汎血球増多症に起因した多発梗塞など、
急性期病院として多用な病態の脳梗塞に対応している。また、半数近くの症例で地域連携パスを用いて、回復期病院と連携し
急性期での治療後に速やかに回復期等への転院が出来ている。

診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)


整形外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(大腿) 等 113 2.18 18.06 84.07 81.21
K069-2 関節鏡下三角線維軟骨複合体切除・縫合術 64 2.09 5.69 14.06 70.64
K0811 人工骨頭挿入術(股) 等 46 3.96 19.37 97.83 82.39
K0731 関節内骨折観血的手術(股) 等 39 2.03 12.85 48.72 67.97
K0821 人工関節置換術(膝) 等 38 1.47 17.26 94.74 77.29

骨粗鬆症を基板とした脆弱性骨折が多く、特に大腿骨頸部骨折への観血的手術・人工骨頭挿入術・関節内骨折観血的手術の高齢患者が多数を占めている。
これらの疾患にたいし、可及的早期に治療を行い回復期施設へ転院する事で離床を促し内科合併症を未然に防ぎ、自宅、施設復帰させることを心掛けている。
また、平成29年度より人工膝関節置換術時より正確なインプラントの設置を目的としてナビゲーションシステムを導入し治療件数も増加している。


内科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 76 0.2 6.99 0 73.33
K6153 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(その他) 71 0.39 8.97 1.41 74.25
K721-4 早期悪性腫瘍大腸粘膜下層剥離術 58 0.19 5.78 0 70.21
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2cm未満) 54 2.02 2.52 1.85 71.26
K6872 内視鏡的乳頭切開術(胆道砕石術を伴う) 31 2.35 10.19 9.68 81.68

消化器病センターを中心に低侵襲治療である内視鏡治療に注力しており、可能であれば当日から各種検査を施行し早期診断、早期治療を行うことで、
症例数も増加している。また、胆膵内視鏡検査としてERCPも増加傾向で治療内視鏡がほとんどである。
他に、肝臓内科では、入院患者の多数が肝細胞癌患者で中でも肝動脈塞栓治療が最も多く、手術方法も術後の安静など患者の負担軽減となるを工夫している。


外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 69 1.39 5.2 2.9 64.49
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 等 30 0.07 1.77 0 68.73
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 24 0.54 3.25 0 62.96
K6335 鼠径ヘルニア手術 23 0.39 3.74 8.7 70.57
K718-21 腹腔鏡下虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 22 0.64 3.73 0 34.95

当科での手術症例数が多い腹腔鏡手術は、臍部(おへそ)の周囲から直径2~10 mmの内視鏡を腹腔内に挿入し、テレビモニター上に映し出された映像を見ながら手術を行う術式である。 一般的な開腹手術は、15 cm前後の皮膚切開で行われるが、腹腔鏡手術は1 cm前後の皮膚切開 3~4箇所で行われため、皮膚切開創が開腹手術よりも少なく、美容的にも優れ、手術後の疼痛も軽い。術後の回復も早く、入院期間の短縮と早期に社会復帰できることが最大の利点でる。


泌尿器科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K8036ロ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(その他) 51 0.61 6.12 1.96 77.47
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 39 0.82 7.1 12.82 80.9
K800-2 経尿道的電気凝固術 14 0.43 4.57 7.14 78.14
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術 14 0.14 0.93 0 63.5
K8412 経尿道的前立腺手術(その他) 13 3.54 7.54 7.69 79.92

泌尿器科学会専門医修練施設に登録されており、当該手術を積極的に行っている。
膀胱癌に対する内視鏡手術や水腎症や結石性腎盂腎炎の緊急手術としての尿管ステント留置、およびその交換手術も多い。また、前立腺肥大症に対する内視鏡手術も実施できており、がんだけでなく良性疾患や機能的疾患の治療も行っている。ESWL(波砕)件数は増加しており、低侵襲で結石治療を行っている。


眼科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他) 123 0 1 0 79.29
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他)
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含む)
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(縫着レンズ挿入)
K281 増殖性硝子体網膜症手術

主に前眼部疾患、白内障、糖尿病網膜症、緑内障、黄斑疾患を診療している。
特に、白内障や網膜硝子体疾患の手術件数が多い。より高度な手術が必要な場合は久留米大学病院と連携し専門的な手術にも対応している。


形成外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0301 四肢・躯幹軟部腫瘍摘出術(躯幹) 等 15 0.07 3.93 0 62.93
K0021 デブリードマン(100cm2未満) 等
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法)
K227 眼窩骨折観血的手術(眼窩ブローアウト骨折手術を含む)
K333 鼻骨骨折整復固定術

日本形成外科学会認定教育関連施設の認定を受けており、創傷治癒(キズを治す)を基本として、手術などにより体の変形や異常をより正常に近づけることを目的とした診療を行っている。特に、皮膚、皮下腫瘍、皮膚悪性腫瘍、軟部腫瘍(できもの)の摘出術、眼瞼下垂症(まぶたが下がる、見えづらい)の手術、顔面骨折の整復術等の症例数が多い。


放射線科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) 32 8.06 18.59 18.75 65.34
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 27 6.78 11.04 14.81 64.26
K6112 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(四肢)
K688 内視鏡的胆道ステント留置術
K654 内視鏡的消化管止血術

長期間の化学療法が必要な場合にを行うCVポートの留置症例数が多い(施術は外科医が担当)。
また、進行癌患者数が多く腹水・胸水、肝硬変患を合併した場合に腹水を一度抜いてこれを濃縮して経静脈的に返還する
腹水濾過濃縮再静注法の症例数も多い。その他、合併症等の治療においても内科と連携し内視鏡治療(施術は内科医が担当)を行うなど協力体制が整っている。


脳神経外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫洗浄・除去術(穿頭) 16 3 18.5 43.75 78.88
K1742 水頭症手術(シャント手術) 12 8.83 25.75 66.67 80.17
K664 胃瘻造設術(経皮的内視鏡下胃瘻造設術、腹腔鏡下胃瘻造設術を含む)
K386 気管切開術
K154-3 定位脳腫瘍生検術

穿頭による慢性硬膜下血腫洗浄・除去術の症例数が最も多く、次いで水頭症のシャント手術症例が多い。
また、脳血管障害(脳梗塞、脳出血)にて経口摂取で充分に栄養が取れない場合に、胃瘻造設術(施術は内科および外科が担当)を行う症例がある。


呼吸器外科


Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K514-21 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(部分切除) 13 1 7.62 7.69 67.54
K5131 胸腔鏡下肺切除術(肺嚢胞手術(楔状部分切除)) 10 2.3 4.8 0 31.8
K5143 肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える)
K514-23 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(肺葉切除又は1肺葉を超える)
K514-22 胸腔鏡下肺悪性腫瘍手術(区域切除)

胸腔鏡を用いた肺癌手術症例(K514-21、K5143、K514-23、K514-22)が最も多い。
胸腔鏡下手術とは、胸に小さな傷をつけて行う手術方法であり、2cm程の切開を複数作成し、そこから胸腔鏡と手術道具を挿入して行い、
利点としては手術の傷が従来の方法と較べると小さく、手術の後の痛みが少なく、早期に退院が可能である。
その他、自然気胸の嚢胞(ブラ)切除の件数が多い。

その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)

DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一
異なる 15 0.26
180010 敗血症 同一 22 0.39
異なる 33 0.58
180035 その他の真菌感染症 同一
異なる
180040 手術・処置等の合併症 同一 24 0.42
異なる 15 0.26

更新履歴

2018.09.28 初版