トモセラピー

6.png

トモセラピーは強度変調放射線治療(IMRT)に特化した最先端のがん治療装置です。
従来の放射線治療装置では、画像取得時と治療時では用いる装置が違うため、微細なずれが生じていました。しかし、トモセラピーは同一になっているため、より精度の高い位置合わせが可能となっています。呼吸がガスの有無などで臓器の位置は常に変化します。しかし治療前に毎回CT画像を取得することで、日々の臓器の動きからおこる位置ずれなどを補正することができ、治療線量を腫瘍に集中して正確に当てることが可能になりました。これにより、今では治療しにくいような場所への治療も行えるようになっています。
また、この装置はベッドを移動させながら治療を行うため、治療範囲が広い場合や複数ある場合も、一度に治療を行うことが出来ます

トモセラピーでのIMRT(強度変調放射線治療)の利点

多発脳転移: 一度に照射することが可能な為、治療期間の短縮が期待できます。
膠芽腫など:  従来の装置より、正常組織への影響を抑えることが期待できます。
また複雑の腫瘍にも対応が可能です。
乳   房 : 任意の角度から固定照射が可能となるよう「トモダイレクト」を用いて。
従来は治療が難しかった乳がんへの適応が期待できます。
副作用として皮膚炎が問題になることも多いのですが、「トモダイレクト」は
1本当たりのエネルギーが少ないため、皮膚や肺、その他放射線に弱い部位への影響が
従来よりも少なくなることが期待できます。また合併症を減らす効果も期待できます。

適応疾患

前立腺癌
乳癌
骨盤内腫瘍
全脳全脊髄照射