ハイパーサーミア治療のご紹介
ハイパーサーミアについての詳細はこちら
ハイパーサーミア(温熱)治療の原理や特徴、効果などについて紹介します。
下記リンクよりご覧ください。
https://www.youtube.com/watch?v=2_2knJhj95I
ハイパーサーミアとは
がん細胞は熱に弱く42.5度以上になると死滅します。これを利用し電磁波(8MHz)を対外から照射し、加温する治療法です。また熱による効果に加え、放射線治療・抗がん剤の増感効果もあることから、当院ではこれらを併用した、がん集学的治療を積極的に行っており、患者様一人一人に最適な治療を提供しています。
加温原理
患部を上下の電極で挟んで、電極間にRF波(電磁波)を負荷し加温します。正常な細胞では、体温が上がると血管が拡張し血流が増加する事で、熱を放散させる働きがあり、42.5度以上に上がる事はありません。しかし、がん細胞ではそういった機能が低下している為、熱を逃がす事ができず、温度が上がりやすいといった特徴があります。これを活かし、がん細胞を死滅させます。
治療対象
脳・眼球以外の悪性腫瘍(血液腫瘍は対象外)
浅在性悪性腫瘍:頭頸部・軟部組織・乳房など
深在性悪性腫瘍:食道・肺・胃・肝臓・膵臓・大腸・小腸・卵巣・精巣・膀胱など
戸畑共立病院の特徴
治療装置を2台所有しています。平成15年より治療を開始し、年間約2000件の治療実績があり、安全性と質の高い治療を行っています。全国22施設が認定されている日本ハイパーサーミア学会認定施設であり、その他にも指導教育者、認定教育者、認定技師といった専門資格を有する4名の職員(男:1/女:2)が従事しています。
治療は適応となる全ての部位に対し実施しており、全例において病変部のCT画像を用いたサーモシミュレーションを行うことで適切な加温評価を行っています。また、集学的治療を行う中で、患者状態を把握するため、多職種共同の病棟回診(月~金)を実施しておりチーム医療の推進を図っています。
臨床工学技士の業務内容
装置の保守管理を始め、加温出力の調整、サーモシミュレーションを用いた加温評価、治療計画の策定、患者への治療説明、回診への参加と一連の業務に従事しています。治療中は、装置の操作だけでなく、患者様とできるだけ多くの会話をし、不安や悩みを傾聴することで信頼関係を築き、二人三脚の医療を心掛けています。また、学術研鑽も積極的に取り組んでおり、県内の地方会や全国学会で精力的に発表を行い、最新の知識と技術を日々の業務に活かし取り組んでいます。
戸畑共立病院のハイパーサーミア業務は臨床工学技士が、その多くを担うことから、専門職としてのスキルアップと共に、日々の患者さんとの関わりを通じ、人として大きく成長することのできる業務となっております。