新年度のごあいさつ

平素より、社会医療法人共愛会 戸畑共立病院へのご理解、ご協力ありがとうございます。

2022年度は2021年度に引き続き、新型コロナウイルス感染症対応体制を維持しながら、地域医療支援病院として、救急、がん医療等を含む通常医療との両立を維持して参りました。新型コロナウイルス感染症の流行が3年以上続いている中、次第にウィズコロナの段階へと移行していると感じられていることと思います。今後も、地域医療を充実させていくためには、流行フェーズ等に引き続き注視していきながら、感染症対策もふまえた通常医療における課題対応の強化が、これまで以上に重要になってくると言えます。当院におきましても、患者さんを中心とした医療の中で、関係者間の連携体制を強化しながら、2023年度スローガン「守り抜こう地域医療」にしっかりとつなげていき、地域において当院に求められる役割機能を果たしていきたいと考えております。

2023年度を迎えるにあたり、改めて、地域医療支援病院として取り組むべき諸課題について考えますと、「地域包括ケアシステムにおいて急性期医療が果たす役割」について理解、強化していく必要があると強く感じます。中でも、今後、高齢化の加速する社会において、持続可能な医療体制につなげていくための「かかりつけ医機能体制」を地域全体で維持していくことが求められています。当院においても、法人内外各医療機関のかかりつけ患者さん等について、救急時、増悪時を含む各状況において必要とされる急性期医療を、より効果的に提供していく必要があります。そのためには、法人内外における連携の推進に向けて、医療DX等の視点も加えながら、より効果的な体制構築に取り組むことが重要だと感じております。また、地域における「外来医療の機能分化」を推進していくため、今後、紹介患者さんの受診や高度医療の提供を中心とした「紹介受診重点医療機関」の指定等が開始されます。当院も地域医療支援病院としての地域とのつながりを一層強化し、紹介・逆紹介対応、高度医療提供体制に取り組んでいきたいと思いますので、ご理解、ご協力をよろしくお願い致します。

ウィズコロナの状況におきましては、複合的な課題に対し、これまで以上に柔軟かつ迅速な対応が重要だと考えております。当院におきましても、院内外における多様な連携体制強化等、地域医療を守るための諸課題に真摯に取り組みながら、今後も職員一丸となり努力し続ける所存です。

社会医療法人 共愛会 戸畑共立病院
院長 今村 鉄男