新年度のごあいさつ

平素より、社会医療法人共愛会 戸畑共立病院へのご理解、ご協力ありがとうございます。

2023年度は、新型コロナウイルス感染症の5類移行が実施される中、当院では、福岡県新型コロナウイルス感染症重点医療機関としての対応体制も継続しながら、地域から求められる救急外来、がん診療等、通常診療体制について、より一層の強化に取り組んで参りました。2024年度もウィズコロナの状況の中で、変化に対する迅速かつ柔軟な対応が重要となります。これまで以上に感染症対策および対応体制を強化継続し、地域から求められる質の高い医療を提供していきながら、当院の年度のスローガン「選ばれる病院 みんなの力で」を実現していきたいと考えております。

2024年度は、「診療報酬、介護報酬及び障害福祉サービス等報酬」の同時改定(トリプル改定)が実施されます。今後、高齢化社会における医療・介護の複合ニーズが高まる中、医療介護等の連携強化、持続可能な医療介護提供体制の構築等、地域包括ケアシステムの充実に向けた改定となります。
診療報酬については、「①人材確保・働き方改革等の推進」「②地域包括ケアシステムの深化・推進や医療DXを含めた医療機能の分化・強化、連携の推進」「③安心・安全で質の高い医療の推進」「④効率化・適正化を通じた医療保険制度の安定性・持続可能性の向上」の4点が、今回の改定における基本課題事項となっております。特に「働き方改革」については、2024年度より、医師の時間外労働上限規制、健康確保措置適用が始まり、医療現場における「医師の働き方改革」等への取り組み強化が求められます。当院におきましても、各職種の専門性を活かしたタスクシフト、タスクシェア等を含む「働き方改革」を推進することで、地域から求められる持続可能な医療提供体制、患者さんにとって安心・安全な質の高い医療を実現して参ります。今後も、地域における急性期病院として求められる機能を果たす中で、患者さんの目線に立って、退院後の生活や転院後の治療・療養との連続性等を重視しながら、各現場での主体的な取り組み、法人内外連携を、より一層強化していきたいと考えております。

高齢化等の社会背景をふまえ、医療の形も「院内完結型」から「地域完結型」への変化が求められており、その実現のために、多職種連携、チーム医療による体制改善等、1つ1つの地道な取り組みを大切にしながら、地域の皆様から選ばれる病院を目指し、今後も職員一丸となり努力し続ける所存です。

社会医療法人 共愛会 戸畑共立病院
院長 今村 鉄男