深部静脈血栓症

深部静脈血栓症とは足の皮膚から遠い深い部位にある大きな静脈に血栓をつくる病気です。あまり活動的に動けない人や長時間立位や座位などの同じ姿勢でいる方に起こりやすい静脈の血栓症です。また、入院などで殆ど動けず、ベッド上の安静が続くことでも起こります。急性期(発症から2週間)と慢性期(発症から2週間以上)の方がおられます。急性期の典型的なものがエコノミークラス症候群です。国際線の飛行機などに搭乗し、8〜10時間の間客席に座ったまま同じ姿勢でいることで起こります。足の静脈にできた血栓は立ち上がり動き出した瞬間に大静脈を移動して、心臓や肺の血管に詰まることで、突然死を来すこともあります。急性期の足の大きな血栓は命に関わる病気です。急性期では突然、片足が紫色に腫れたり、浮腫んだ状態になります。慢性期の血栓は患者さんが気づかないうちに足の静脈に血栓ができ、時間が経過したものです。命に関わることは殆どありませんが、片足の腫れやむくみは持続します。
特に片足だけが腫れている、浮腫んでいる時は受診してください。