概要
PET-CT検査とは、PET検査(陽電子放出断層撮影)とCT検査(コンピューター断層撮影)を同時に行い画像を融合することで、がんの検索や病期診断ができる最先端の検査です。PET検査による「機能」とCT検査による「形態」の統合診断ができます。当院では、PET検査と放射線治療計画用CT検査が同時に可能な一体型PET-CT装置を導入しました。診断目的でPET検査をする場合と、放射線治療計画目的でPET検査をする場合では、撮像体位や固定具等が違うため、融合画像にずれが生じます。一体型PET-CT装置では、PET検査と放射線治療計画用CT検査を同一寝台、同一体位で撮像することが可能なので、ずれも少なく、別室での再検査の煩わしさもなくなります。これにより一度の検査で治療準備までも行うことが出来るため、短期間でより正確に精度よく治療までの準備が行えます。
PET-CT検査実施手順
食事
ブドウ糖の代謝を調べる検査なので、検査前約6時間は絶食です。
注射
血糖を測定した後、薬剤を注射します。
安静
薬剤が体内にいきわたるまで約90分間、安静にしていただきます。
※このとき飲み物(水かお茶)を積極的に飲んでいただきます。
撮影
排尿後、約20分全身の撮影検査をします。
撮影中はベッドの上に仰向けで寝ていただきます。
※画像確認後に追加で撮影することがあります。
※PET検査は、受付から会計まで、約4~5時間程度かかります。
※使用可能時間が大変短い薬剤を使用しています。機器の故障などで時間通りに検査ができない場合には検査を延期させていただく場合があることをあらかじめご了承ください。
注意事項
検査前6時間の絶食、糖分制限が必要です。糖尿病の方は事前に申し出てください。
血糖値がおよそ150mg/dl以上の場合、十分な検査結果が得られない場合があります。
薬剤投薬前後は運動は避けてください。
PET-CT検査の保険適用
PET-CT検査は現在ほとんどのがんで保険が適用されていますが、下記のように適用のための条件が定められています。心疾患やてんかんの一部も保険適用となっていますが、適用にあたっては一定の条件を満たす必要がありますので詳しくは主治医の先生にご相談ください。
悪性腫瘍
早期胃がんを除く悪性腫瘍
*他の検査、画像診断により病期診断、転移・再発の診断が確定できない患者様に使用する。しかし、次のような場合、保険適応外となり、検査を行う事が出来ませんのでご注意下さい
・良悪性鑑別目的ではPET-CT検査を行う事が出来ません
・PET-CT検査前1ヶ月以内にCT、MRI、核医学検査等の他の検査による精査を行っておく事が必要です
・悪性腫瘍“疑い”の場合
*臨床上高い蓋然性をもって悪性腫瘍と診断されている場合は、保険適応となりますので臨床病名として悪性腫瘍の病名を付けてください
・同じ患者さんで繰り返しPET/CT検査を行う場合、6か月以上期間を空けてオーダーして下さい
*悪性リンパ腫の治療効果判定については6ヵ月以内であっても保険適応となります
当院での検査を希望される方へ
ご予約の際は、地域連携室または医師にご連絡ください。
ご紹介での検査を希望される医療機関様へ
以下のpdfファイルをご利用ください。
*1ヶ月以内のCT・MRI等の検査日及びその時の読影所見を記入して下さい(FAX可)
*同じ患者さんを繰り返し行う場合、6カ月以上期間を空けて下さい(悪性リンパ腫の治療効果判定は除く)